C4は、歯の末期の段階です。
虫歯菌により歯の上部が溶けてなくなり、歯は歯茎に埋まっている根っこだけが残った状態です。根の周りには膿が溜まって(膿の袋といいます)います。
虫歯菌が歯の内部にある神経に感染したり、神経が死んでしまった場合に、歯の根が腐敗し化膿します。
この膿の量が比較的少なければ、抜歯を免れることもありますが、膿の袋が大きいと周りの骨も溶かしてしまうので、その場合は歯を抜かなければなりません。
歯は、歯槽骨という骨の中に埋まっていますが、この歯槽骨まで虫歯が感染していたり、歯の根っこが割れている場合も歯を抜くことになります。
どちらにしても末期の状態を放置すると、顎の骨まで感染が広がる可能性もあるので、一刻も早く治療をして下さい。
C4の場合、ほとんどの人が歯を失うことになるので、治療後の歯との長いお付き合いを考え、治療方法は歯科医とよく相談することをお薦めします。
歯を失った部分は、噛む機能を回復させるために人工の物で歯を補うことになり、「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」があります。ブリッジ、入れ歯は保険対応と自費対応がありますので、「さらに詳しく」をご覧下さい。
C4の段階になってしまった歯でも、状態によっては歯を残せる治療法があります。
歯茎に埋もれてしまった歯は、通常の治療の場合は、土台がないので抜歯となりますが、歯茎に埋もれた歯を矯正力で引っ張り出し歯茎の上に露出させて歯の土台を作るエクストルージョンという治療で歯を生かします。
もうひとつは、歯の「歯牙移植」です。歯を失った部分に親知らずや骨に埋まっている埋伏歯などを移し入れる治療法です。
最低限の噛む機能は回復できます。非常に固い金属のため歯を痛めやすく、金属イオンの溶出により歯茎が黒くなることがあります。近年、金属アレルギーが問題になっています。卑金属の性質上、適合も甘くなります。白いプラスチックが使用できるのは、前歯6本のみです。
レジン、コバルトクロム・チタン、レジン・コバルトクロム、スーパーポリアミドナイロン樹脂で、保険適用、保険適用外の材質があります。材質の特徴や見た目、耐久性、装着感の違いがありますので、十分に考慮して選ぶことをお薦めします。
顎の骨に人工歯根を埋め込んで人工の歯をかぶせる治療です。
エクストルージョンは、歯の状態により可能な場合とそうでない場合がありますので、しっかりした診断が必要です。
義歯ではなく自分の歯を使うので、体に優しい治療です。